第27章 価値観
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「ユナ、起きて。一緒にお風呂に入ろう」
ずいぶん外も明るくなり、早朝の鳥達のさえずりがピークを迎える頃、ユナを優しく揺すって起こした。
「え…、お、お風呂?? 朝…? …なのに…?」
困惑しつつもぼんやりしている彼女を、手早く脱がせて浴室に座らせ、濡れた布で洗ってから、湯に浸からせた。
「お湯加減どう?」
「あ…、気持ちいいです…」
「明るいうちのお風呂って、サイコーだよね」
アルコも身体を軽く流し、少しヒリヒリする部分のぬるつきもよく洗ってから、小さな深い浴槽に足を入れた。
「熱っ!! 熱いよ! こんな熱いのがちょうどいいの? 私にはムリだよ。もう少しぬるくしていい?」
「え? …ええ」
桶に水を汲んで入れながら、浴槽に浸かる。アルコは「あち、あち」と言いながら足を出来るだけ底につけないように動かした。それでもたまらず屋根のスキマに向かって叫ぶ。
「ロー! 熱い!! もうちょっと弱めて」
「わかったよ」
「えええぇぇ…?!!!」
そのやり取りにユナは驚愕し、目を丸くした。