第6章 海底から見る光
「次の島に着く前に、さっさと検査を終わらせろ」
「アイアイ!」
ベポの奇妙な かけ声で、3人はてきぱきと動き出す。
血液を採る、というので、白いアザのある腕をおずおずとシーツから出すが、ペンギンは態度を変えずに、慣れたような手つきを止めることなく、採血した。
結構な量の血を抜き取られた。
「じゃ、みんなは出てって!」
ベポが記録用紙のようなものを手に3人の男にそう言った。
「安心しろ、ベポはメスのクマにしか発情しない」
「発情って言い方やめてよー…
じゃぁ、ちょっと脱いでくれる?」
怯えさせないような優しさを込めた口調でアルコに言った。
*
静かになった部屋で、アルコはストンと床にドレスを落とす。
下着姿のまま、ベポの指示通り手を挙げたり後ろを向いたりする。
「どうして、あなたたちは
…こんなことを するの?」
ベポの作業の邪魔にならないタイミングで問いかけた。
「『珀鉛病』でしょ? キャプテンが こだわるのも当然だよ」
「当然……、なの?」
ベポは、アルコにつけられたままの首輪に触り、困った顔でため息をついた。
「キャプテンは言葉が足りないんだよね……。
でも
強くて『信念』を持った男だ。
だからおれ達は ついていくんだ」
『信念』──────