第27章 価値観
「ていうか、なんで私達は捕まってるの?」
アルコは眠っていたのでなぜこんな状況になっているのか知らなかった。
ローの体内の寄生虫と闘って、疲れ果てて眠って、起きたらバギーと檻に入れられていたのだ。
「お前達は…、ハレンチ罪だ」
ぷぷっと笑いをこらえるような顔でバギーが言うので、アルコは驚いてローをみる。
「ロー…誰かに何か、しでかしちゃったの?」
「何もしてない。裸でいただけだ」
「………」
そう言えば、寄生虫の卵の処置のために、自分も服を脱いでローを冷やしていたんだった。海水に濡れた上に血まみれで、服がどうしようもない状態だったのか。
とはいえ、このままココにいてもしょうがない。
「どうやって出ようか。私には手錠もないし、服も着れたし比較的自由だけど…武器もあの小屋に置きっぱなし?」
「ああ。…おれに考えがある」
「どんな?」
布張りのテントが建ち並ぶ村には、こちらを見て見ぬふりをしている人達が行き交っている。それを眺めながら、ローは説明を始めた。
「この島の文明や医療レベルは低そうだ。偉いヤツの病気か怪我でも治療してやりゃ、出られるだろ」
バギーは“死の外科医”の異名を持つローを、バカにするように笑った。
「人助けかよ。海賊の風上にも置けねェ野郎だな」
「でも、“偉いヤツ”がそう都合よく治療を必要としてるかな?」
アルコの問いかけを聞いて、ローはバギーをバカにし返すように笑った。
「必要としてねェなら、必要にさせるまでだ」
「………悪っ」
「………悪っ」
アルコはあきれて、バギーは前言撤回とばかりに苦笑いを返した。