第27章 価値観
*
「………?」
「………??」
「オイ」
「なんだ、黙って入れ」
ローはアルコを抱えたまま、渋い顔で僧正に振り返る。
「やり直したい。さっき小屋の場面から。手錠を外してくれ」
「何を訳のわからんことを…」
「こんなハデなヤツ、おれの“仲間”じゃねェ」
「誰がハデに小粋じゃっ! 褒めても何も出ねェぞ、このパンツ野郎っ!!」
「………」
テントのような布張りの家が建ち並ぶ村の片隅に、鉄格子の檻が置かれていた。大型の動物でも入れるために放置されているようなその檻には、ハデなピエロのような男が、檻の柵と左手を海楼石の錠で繋がれて投獄されていた。
「七武海“道化のバギー”! 大人しくしろっ! まだそんな威勢があるかっ?!」
「うるせェ!! おれ様は偉大なる“七武海”様だぞっ?! とっとと解放しやがれ! この腐れ僧侶がっ」
「貴様…っ!! 僧正様に向かって…」
「もうよい! “七武海”仲間までが投獄されて絶望に瀕しておるんじゃろう。怒るな。皆の者、憐(あわ)れみを向けよ」
「………」
「………」
「………神よ」
「憐れむなっ!!」
「………なんなんだ」
ローはハイテンションなやり取りにうんざりした様子をみせる。
「七武海 トラファルガー・ロー…、道化のバギーが仲間ではないと主張したところで、貴様のハレンチ罪は変わらぬ」
「…トラファルガー・ロー…?」
バギーはローを観察するように見て、やがてお互いは思い出したような表情を合わせる。
((『頂上戦争』…マリンフォードの時に“麦わら”を…))
『麦わら屋をこっちへ乗せろ!!』
『任せたぞ! “馬の骨”ども!!
せいぜい頑張りやがれ!』