第26章 漂流
「ッ?! アルコ…っ!!? うっ…」
傷口を口に含んだまま、両手でぎゅうぎゅうと腕を絞る。
ゴプッ…と一瞬で口内に血が溢れた。
血を流し過ぎてはいけない
そんなこと、医者じゃなくてもわかる
しかし…大丈夫なのかな
心配になるほどの量だ
無駄とはわかっていても出来るだけ血液は吸わずに、舌で押し返すように押しつけた。
その舌先に、ピクピクと暴れるものが触れる。
( ────!!!)
いた
コイツ………………!
アルコは口から血が溢れてこぼれるのも構わず、唇を押し当てて 思いっきり吸った。
ビチビチと暴れながら吸い出された“ソレ”を、前歯で噛みつく。しかし噛みちぎってはいけない。
「んんん゛ん゛ん゛ ────ッッッ!」
歯ごたえを感じたまま、慎重に傷口から引き抜く。
アルコは少し離れたところに“ソレ”をプッと吐き捨て、踵(かかと)で勢いよくダンッと踏みつけた。
グシャッ・・・
血溜りに白い液体がはじけ、“ソレ”は潰れた。