第26章 漂流
「とにかく…! ゴメン、脱がすよ」
下着にも手をかけて脱がした。跳ねるように飛び出した陰茎を、食い入るようにみつめる。
えー……っと、
このサイズは“通常”?
やっぱり“異常”??
ど、どうだったっけ
とにかく命に関わりそうな苦しみ方だし、何かしなければだし、握って確かめてみることにした。
「…………」
…固い
あと、大きい
腫れてるといえば腫れてる気がするし、これくらいだったと思えばこれくらいだった気もした。
わからないけど
いや、わからないからとりあえず上下にしごいてみた。
「うっ……、うぅ、………うあァァッ!!」
「っ??!」
ローの喘ぎが大きくなったと同時に、包み込んだ手の中を、何かがうねった。
陰茎の動きではない、明らかに別の何かが、皮膚の下をうごめいていったようだった。
“ソレ”が鼠径(そけい)部から腹へ移動した時、アルコは目を見開いて、何が起こっているか理解した。
以前見た、“アレ”だ。
グレート・鰤(ブリ)テン王国の船に乗せてもらった時、王妃の身体の中を這い回っていた、『ナントカナントカ』という“アレ”。全っ然 名前は思い出せないが、とにかく“アレ”だ。
ローは悶え続けながら、歯を食い縛り首を振っている。
「ロー! “アレ”だよ!! 寄生虫の『ナントカナントカ』! ………オペ、できる?」
「うぅ………、うっ、………あァァッ!」
ムリだよね
こんな状態で自分でオペするなんて、ムリか………
『1日は死ぬほどの痛み、激痛。アイツは血管中をはい回る』
『1日経つとどうなるの?』
『…手遅れ』
アルコはローの解説を思い出す。
いつ寄生されたんだろう
ローは最初からずっと上半身裸だったから…
いや、そんなことより今は…
のんびりしていられない
アルコは竪琴を手繰(たぐ)り寄せ、大剣を抜いた。