第26章 漂流
──── ビク、ビクンッッ!!!
さらに痙攣が始まり、アルコは混乱する。
「ロー! ローってば!!」
わからないなりに、ローの身体を触って異常を探す。濡れたジーンズを触ると、ふくらはぎあたりに何か盛り上がりを感じた。
え…、何??
と、とりあえず………
「…脱がすよ。何かある」
ベルトに手をかけてジーンズを脱がす。水を含んだそれは身体に重たく張りついていて、中腰で引き抜くように引っ張った。引っ掛かる靴も邪魔なので脱がせた。
「うぐぐぐ………─── うわっ!!」
勢いよくスポンと抜けたので、アルコは尻もちをついた。ジーンズをその辺に捨てて、ローの身体を横向きにする。ふくらはぎに張りついている“奇妙なもの”をみつけて、アルコは目を疑った。
「え。なにコレ………っ?!」
表れたローの足にはヒトデのようなものが張りついていた。
白い
大きな
手のひらサイズのヒトデ。
手のひらサイズというか……、“手のひら”にもみえた。
アルコが触ると、ビクッと動いてすがるようにローの足にしがみついている。
と、とりあえず…
斬ろうか
いや、よくわからないから、そのままローにみせたほうがいいかもしれない
ローは意外とヘンな生き物に詳しいし、ヤバいヤツだったら対処法も知っているだろうし
アルコは竪琴を縛っていたロープを持ってきて、そのヒトデ?の手首?らしき部分にぐるぐると巻きつけ縛り上げた。
「コラっ! 離れてっ」
ローの足をつかんで離れないので、指?を一本ずつはがした。
ロープをかかげると、宙に浮いたまま怒ったようにじたばたとしている。
「やっぱり……、“手”なの…?!」
ローの能力でバラバラにした一部みたいだ
まさか、ローがバラバラにした人の“怨念”…
いや、でも考えてもわからない
とりあえず、ローが起きたら見せて聞いてみることにしよう
その怪しい手みたいなヒトデを、壁にあったフックに引っ掻けて 宙吊りにした。