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RUMBLE 【OP 原作沿い長編】

第25章 high sensitivity





アルコは、行きにも腰掛けた大きな石の上に再び座った。

“聖なる青い花畑”から少し離れたその場所に。

「ココは…、大丈夫なのか。あの花の匂いは」

樹木や草本が生い茂っていて、この場所からは花畑の全貌は見えないが、それでも木々のスキマからチラチラと青色が見えた。その方向にローは警戒の眼差しを向けている。

「こっちは今、風上だし大丈夫です。アルコさん、何か感じますか?」

「いいえ、ちっとも。残念ながら」

「なんで残念がるんだ」

「だって…、悪い子達じゃないんだよ。悲しいだけなんだよ、きっと」


(冗談じゃねェ。連れていかれるところだったんだぞ)


ローは静かに憤りながら『クウトリワ』の木片に座った。


ディンも小道を挟んでアルコの座っている石の反対側にあった平たい石の上に腰をおろして、水筒の水を飲んだ。

ひと息ついていると、ローが見つけて摘んだ野苺(のいちご)をアルコに渡していた。それを見たディンも自分の足元に野苺が生えていたことに気づき、プツリと摘んで食べた。

アルコは食べ終わった野苺のヘタを指先でくるくると もてあそんでいる。小首をかしげて何かを考えているようだった。

ディンも、先ほどアルコが言ったことを考えていた。


『20年程前に、ある“事故”があった』
『聖なる青い花は“猛毒”』

自分は彼女に、それしか言っていないハズだ

それなのに

『悪い“子達”じゃないんだよ』

まるで彼女は知っているように ────


20年前の事故のことは自分も幼かったので、当時の詳しい状況まではわからない。王国の研究者として10年程前に、保護区であるこの場所の調査に参加した。その時に史実として、当時のことを読んだだけだ。




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