第25章 high sensitivity
「届きますか? そうしてくれると、ぼくとしても ありがたいですが…」
大剣の重みを確かめるように何度か振って、離れた所にいるローにピタリと差し出した。
「こないだの“アレ”で。ローを上まで跳ばすよ。あの時はとっさだったから…“実戦”でも使えるように、ちゃんと練習しときたいし」
「アルコに“実戦”の機会は ねェ。
“病気”が治るまで闘うな…って言っただろ。忘れたのか」
「だから、だよ」
今度は大剣をバットのように担いで、横からの素振りを始めた。
「私は闘えないから、サポート技。闘うローを、私は跳ばすだけ」
どっちがいいかな、とアルコは剣を下から振り上げたり横から振り抜いたりしながら言う。
急に楽しそうなその様子に、ローも「まぁ、いいか」と思う。
──── 確かに
アルコを戦力として危険にさらすつもりはないが、自分の能力は体力を使う
ダメージ系の大技を出すためには素早く近づき直接撃ち込むことが必要だが、できるだけ能力の使用を節約したい場面も今後あるかもしれない
「よし、やるか」
ローは肩を軽く回して、助走のために さらに距離をとった。
ディンも よくわからないが、なんだかワクワクした雰囲気に釣られて応援を始めた。