第25章 high sensitivity
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「あ、ありましたよ! コレ、『クウトリワ』っぽいですね。ローさんお願いします」
「ああ」
つるつるとした樹皮に手を当てて、ディンは大木を見上げている。
とても大きな木だ。
真っ直ぐに伸びた幹は、立ち上りからあまり太さが変わらずに高いところまで続いている。荘厳な雰囲気はあるが、ドッシリというよりはスッキリとした印象の大木だった。
見上げると ずいぶん高いところから枝分かれしていて、そこから葉が繁っているようだ。
ローも少し離れたところから、樹木を見上げたまま“ROOM”を発動した。
「──── “シャンブルズ”」
ローが採集した葉を、ディンが受け取った。
「立派な木だね…、高い」
静かな森の中
アルコは木に近づいて すべすべの樹皮に触れた。
大きく手を広げて幹に抱きつき、冷たい樹皮にアゴにつけて、まぶしげに樹冠を見上げる。大木の道の先に葉っぱのトンネル。
「『クウトリワ』…ですかね。木片を採集しますか」
「ああ」
「待って、ロー」
木の根元部分に触れたままアルコが振り返る。
「この辺を…、ボコッてやっちゃうの?」
「そうなるな」
「ねぇ、ディン。上の方だったら、この木はまた再生できるよね」
「そうなりますね」
アルコはディンのその返事を聞いて、背負っていた竪琴から大剣を抜いた。