• テキストサイズ

RUMBLE 【OP 原作沿い長編】

第24章 老人と船






翌朝

早朝から、ローとアルコは船着き場で船の手入れをしていた。

するとそこへ、シルバーがやってきた。彼は静かに「海に出るか」と言った。


「この船を引っ張ってくれ」

「……」

「走らせてみたい。引っ張ってくれないか」

「……繋げ」


ローの頼みを聞き入れたシルバーは、古い方の船にロープの束を投げ入れた。

「こっちのほうが危険だ。アルコはそっちに乗れ」

ローはシルバーの船をアゴで指した。

「“私達”も、乗ってもいいですか?」

アルコは、いつの間にかそばにいた少年の肩を抱くように手を添えて、シルバーに尋ねた。

「何を今さら。はよ乗らんか。
沖に網を仕掛けるから、手伝ってくれよ」

シルバーは少し笑って 船についている錆びた琥珀色の鐘を2度 鳴らした。

少年は目を閉じて大きく息を吸い込みながら、その音色を聞いていた。





「ロー、どうかな」

「悪くねェ…と思うが」


ローは、乗っている古い船の帆をあやつって 控えめに風を受けている。

「たいしたもんじゃ。
走らせば…どうにか走るもんなんじゃな」

沖まで進み、刺し網を仕掛けるのをローとアルコも手伝った。

作業が一段落したところで、少年が口を開いた。


「休憩、休憩。
ねぇ アルコ、何か弾いてよ」

「え。私??」

「てめェ……。
しかも、お前は何もしてねェじゃねェか」


……バコッ!!!


少年に“にらみ”を利かせて そう言ったローの頭を、シルバーが前の船からオールで殴った。
突然過ぎる出来事に、ローは避けきれず頭から星が飛んだ。


「……!!?  ジジィ…」

「小僧、貴様!  お嬢さんに向かってなんちゅうことを言っとる!!」

「違ッ………」


少年の姿や声は、シルバーには届いていないのだ。

少年は目を薄くして、ローに悪魔のような笑みを向けた。




/ 834ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp