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RUMBLE 【OP 原作沿い長編】

第24章 老人と船



「おれはアルコの優しさに甘えてる。……弱い人間だ」


「ローは強いよ。まだ闘ってる」


力強い視線を向けられるが、ローはその海のように澄んだ目を直視できない。



期待するなよ

10年だぞ

10年以上 経つんだぞ

おれの“心”も そこまで強くねェんだよ



少年はすねたようなローをみて、プッと吹き出した。


「…なんだよ」

「キミ達 二人って……本っ当に、よく似てる」


ローは もう話を切り上げたつもりで、船の修理に使っていた道具やロープを片付け始めた。


「じいさんは、もう限界だからね。

キミ達の“人肌”と“心”に触れて。

もう許して……楽にしてあげて」


「オイ、それはどういう……」


ローが少年がいた桟橋を見上げた時に、彼はもういなかった。


「チッ…無責任なヤツだ」





『せいぜい10年が、限界だ』
『負の感情を持ち続けるのは、容易いことじゃない』

少年のその言葉を再び噛みしめる。

“恨み”じゃなくて
そんな自分本位な感情じゃなくて

“恨み”を晴らすために生きるのは
まるで『ドフラミンゴのために』生きること

そうじゃなくて
『コラさんのために』生きる

もう少しポジティブな感情や行動に変化させる時期なのかもしれない


『あの日』
彼が引けなかった引き金を
自分が代わりに引くために

優しかったコラさんが残したものこそが
正しかったのだと証明するために

おれが生きていること
おれが成し遂げること
おれが抱いた感情
おれが救った人

おれが ──── 愛する人

すべてがコラさんの残した功績になるように


そう考えるのは
都合がよすぎるか


なぁ、コラさん




ローは船の縁(へり)をなぞった。

アルコが丁寧に磨いていた そこには、ロープが食い込んだような跡がくっきりと残っていた。



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