第24章 老人と船
「せいぜい10年が、限界だ」
少年は悟ったように言った。
「『恨み』や『疑い』、『怒り』。
負の感情を持ち続けるのは、容易いことじゃない」
「……だな」
ローは同意した。
──── ドンキホーテ・ドフラミンゴを倒す
『あの日』から
そのためだけに生きてきた
『恨み』『憎しみ』『呪縛』
おれのせいで、コラさんが死んだ
もう10年以上前のことだ
あの時 おれにもっと力があれば
『憎悪』『拒否感』『悔恨』
それを燃やし続けてきた
それなのに ────
アルコに出会って
こんなにも人肌が暖かいものだなんて
こんなにも温もりが離れがたいものだなんて
失うことを考えただけで、こんなにも恐ろしいだなんて
それは
失ってしまったコラさんの
“温もり”や“愛”を思い出させる
しかし
アルコへの感情を受け入れることは
おれのこれまでの
10年以上燃やし続けてきた
『決意』を否定することになりそうで
どうしても
どちらにも
振りきることができない
「『せいぜい10年が、限界』か…」
『あの日』から10年以上経った『今』だからこそ、アルコの言動や優しさがこんなにも染み入るのかもしれない
しかし ────