第24章 老人と船
「どうしたの?
……もしかして、アルコになら、できるの?」
コイツはいつでも勝手に思考に入ってくる。
ローは少しうんざりしてから、可能性を口にした。
「いや、わからねェが……。
アルコの“音楽”になら……ひょっとすると」
“麦わら屋”を目覚めさせた
クルー達を…おれを 癒し、鼓舞し、時にコントロールする
あの音色になら
あまり期待させないように言いたかったのに、上手く言えなかった。自分も期待している証拠だろう。
少年は明るい表情で、手をひとつパチンと叩いた。
「あの竪琴だね! 聴きたい」
「お前にじゃねェだろ。
それに……過度に期待するな。無理にやらせるなよ。
プレッシャーは、ストレスになる。
おれにとって、お前やジジィや海王類より……何より大事なのは“アルコの心”だ」
「それは“医者”として?」
二人はお互いを牽制するように、鋭くにらみ合う。
しかし、ローはその問いには答えなかった。