第24章 老人と船
「お前にも、無理だ」
「どうして?」
「…………」
とたんに無邪気な表情をして、少年は緑色の瞳の視線を手元に落とした。少年の親指にある瞳と同じ緑色の石がついた指輪を、くるくると触る。
ローはあきれて片肘をつくのをやめ、のけ反るように椅子の背にもたれた。
あざといヤツだ
おれには わかる
コイツにも何かしら“闇”がある
「おれ達には…、まぶしすぎるだろ。アルコは」
アルコの“心の闇”は、いずれ消えるものだ
“珀鉛病”が治れば
普通の生活に戻って
自由に羽ばたき始めれば
すぐにではなくても、じきに“呪縛”もなくなっていくだろう
それに対しておれの“心の闇”は ────
10年以上もの長い“恨み”“後悔”……
ドフラミンゴを倒せば、おれの“呪縛”はなくなるものなんだろうか
はたしてそれですべてが消えて、過去を許せるものなんだろうか
いや、ヤツを倒すメドすらも立っていないのに
そんな 未だ『非現実な“もしも”』について考えるなんて
おれもよっぽど ────