第23章 応酬
「………」
アルコは静かに着替えをして、顔を洗ってからデスクに座り、髪を整えて化粧を始めた。
ローはそれを黙ってみていた。
「大丈夫だよ、ロー。…服、着たら」
ローのほうを見ずにアルコは淡々と言った。
「泣けよ」
「…大丈夫。泣かない」
アルコは 口を強く結んでほほえんだ。
「無理をするな。また何日も眠りてェのか」
「…それも、いいかな」
今度はフッと力なく笑ったので ローは歩み寄り、アルコの首に後ろから腕を巻きつけた。
「よくねェよ。そんなに寝たら………おれが 寂しいだろ」
「ふふっ、そっか。…ありがとう」
アルコはローの腕に触れて、笑った。
泣く代わりに、笑った。
それでも目尻には、うっすら涙がにじんだ。
「嬉し泣きだからね」
「…ああ、わかったよ」
「あと………服、着てよ」
アルコはローの姿を改めて一見してから、涙をにじませた目で声をあげて笑った。