第23章 応酬
アルコはあまり相づちも打たず、ただ静かにローの話を聞いた。
「…アルコには話しておかなきゃならねェと思ってた。巻き込むつもりはねェが ────」
「ロー」
ずっと返事をせずに話を聞いていたアルコが、話を終わらせようとしていたローの言葉を遮った。
『アルコ。キャプテンを、よろしくね』
『キャプテンも、傷を抱えてる』
『おれらでは力になってやれないみたいだから、………………頼むよ』
ベポ達の言葉が思い起こされた。
ローのために
彼らのために
いや、違う
それだけじゃなくて
それはすべて 自分のために
ローがこれ以上 傷つかないように
彼の力が、目的を遂げることに届くように
それが“自分のしたいこと”
それが今の私の“旅の目的”
「預けてよ、私にも」
風で巻き上がった黒髪が、ローのほほを撫でた。
「──!」
強風は上空の雲を吹き飛ばし、二人の頭上高くには上弦の月が姿をみせた。