第23章 応酬
ロー達の部屋に寝かされた王妃は、呼吸は乱れ、滝のような汗をかいて苦しそうにしている。
王子の呼びかけにも反応しない。
すぐに部屋に入ってきたローが「脱がせろ」と言ったので、人払いがされて部屋には王国関係者は王子とひとりの侍女だけになった。
アルコは侍女と協力して王妃の服を脱がせた。
「………っ?!」
王妃の皮膚の下で何かがモゾモゾとうごめいている。
「いたな…、押さえろ」
「押さえろったって…ど、どうやって?!」
王妃の腹あたりをうごめく“何か”に手を伸ばすが、シュルシュルッと皮膚の下で素早く逃げられる。
“何か”が動くたびに、王妃は苦しそうに身をよじっている。
“何か”が腹から首へ、首から左腕に移動していったところでアルコは腕をつかんだ。何となく、そうすれば指先のほうへ追い詰められる気がしたからだ。
「 ───“ROOM”」
ローは“手術室”を広げて、ためらいなく腕を切断した。
王子と侍女は悲鳴をあげて騒ぎ立てたが、「死なせてェのか」というローの一言で、二人は沈黙した。
皮膚の下を這う“何か”を追いかけるように、ローはスパスパと切断していく。そのうち追い詰められた“何か”が腕の断面から、にゅるりと這い出た。
にゅるにゅると動くのは、小指ほどの大きさの白い厚みのあるヒモ状の物体だった。
・・・グシャァッ!
ローが固い靴底で踏み潰すと、“何か”は白い液体とともにはじけた。
(あー…グロい………)
目をおおいたくなる光景だったが、なんとか耐えたアルコは、ローが腕をくっつけたのを見て、王妃の身体に布をかけた。