第23章 応酬
「しかし、グロいね…」
アルコは、ぶにぶに したソレを足で蹴って退ける。
「みてみて、コレ。立派よ」
王妃は嬉しそうにソレを掲げた。
ウソでしょ。触ってるし。
「王妃…、そういうの大丈夫なんですか?」
「だって………◯※△みたいでしょ」
「イヤ、直接的っ!!」
「あなたは嫌い? 大きすぎるのは」
「いや…シャンとしてれば大きさは別に関係な………って、何言わすんですかっ?!」
「あの二人……」
マジェスティは呆れ、ディンは顔を真っ赤にしている。
顔をおおって ため息をつくローの横で、王子は感慨深そうに目を細めた。
「…ありがたいな。彼女がこんな風に笑顔で、誰かと話しているなんて」
「………」
ローはそう言われて複雑な思いで二人を見ていた。
「わぁっ、コレ何かしら…? キレイね」
「ほんと、キレイ。…宝?」
「アナルパールみたい」
「イヤ、そこは『パールみたい』でお願いします」
すぐに卑猥なことを言い出す王妃をたしなめるが、それを聞いて顔色を変えたのはローとディンだった。
「オイ、触るな!」
ドヒュッ・・・
バタッ………!!
王妃が目を見開いて固まったかと思った次の瞬間、そのまま派手にバタリと倒れた。
「え……、なに、ウソ、どしたの? 王妃、大丈夫?!」
「マグロノハネボウシモドキオタカラツリヤドリ……」
ディンが顔色を青くして呪文を唱えている。
「ああ、マズいな…。これだけいるんだ。マグロノハネボウシモドキオタカラツリヤドリがいてもおかしくなかった」
ローまで呪文を唱えているのに驚くが、今はそんなことツッコんでいる場合ではなさそうだ。
「船医はいるのか。
アルコは王妃を部屋に連れて行け。
まだ残っているかもしれない。おれはコッチを処理してから、行く」
「……わかった」
慌てるだけの王子、大声で指示を繰り返しているだけのマジェスティ。
テキパキと頼もしく指示を飛ばすローに従って、王妃を部屋に担いで運んだ。