第23章 応酬
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「大佐! ウミカモメの大群です!」
双眼鏡を外した海兵が叫ぶ。
今度は空から、鳥の群れが帆船めがけて飛んできているようだ。
「おい……ヤバイぞ…。帆をたため!!」
このままだと鳥の大群の進路は、帆船の帆を交わるように突進してきている。
一難去ってまた一難。
ウミハムスターを散らした後の安穏はつかの間のもので、甲板は再び嵐のような慌ただしさに変化した。
王国従事者達も海兵も垣根なく、協力してこの美麗な帆船を守ろうとしている。
帆がズタズタになっては、大ごとだ。
ボト、ボトボト、ボト・・・
ウミカモメはその黄色い脚やくちばしに何かを携えていたらしく、ボトボトと船上に落としていく。
「げ………、コイツら、また戻ってきやがった?!」
それは、先ほどと同じく凶暴化したウミハムスターで、また甲板の上で獰猛にピョンピョンと跳ね回りだした。
「“超絶曲線(カーブ)”!!」
マジェスティのシュートが何羽かのウミカモメにまとめてヒットした。ヴギョッギョッというグロテスクな声をあげてバランスを崩し、飛び去っていく。
「大佐! 捕まえてください! 調べます」
「んなこと言ったって…」
ディンと呼ばれていた眼鏡の海兵が そう言うが、結局はオロオロとするばかりで追い払うのもままならない。
船の最後尾に王子達は追いやられていた。船室へは船首側からしか降りれないが、甲板中央がカオス状態で今は とてもあちら側までは行けない。
「くそっ、手に負えねぇ! オイ、トラファルガー・ローは どうした!?」
「それが……取り込み中だそうで…」
「何だとっ?!」