第23章 応酬
驚いてとっさに口をついて出た『嫌』という言葉が、よっぽど刺さったのか。
ローは身体を離し、ベッドに座った。
もし、ローの頭の上にベポのような耳がついていたら、きっとシュンと垂れていただろう。
(ちょっと…、そんなのズルくない?)
その見えない耳を見て、なぜかアルコは さらに紅潮し、身体の芯を熱くした。
「いや……嫌、じゃないんだけど…」
クマの片耳がピクリと立った。
「どっちなんだ」
「………う~ん…」
ローは再びアルコに近づいた。
同じように耳に唇を寄せる。先ほどのキスで濡れたままの耳に吐息がかかり、今度はその冷たさで身を震わせる。
「大丈夫だ。…すぐ終わる」
「……それはもっと 嫌」
顔を寄せあって、同じような顔で笑った後、アルコは軽く口をあけて、ローの舌をねだる仕草をした。