第22章 Riot Grrrls
「ロロノア・ゾロって知ってる?」
たしぎは、ぶーっとカフェオレを吹き出した。
アルコは膝にひじをついたまま、のぞきこむように問いかけた。
心を読まれたと勘違いした たしぎは、赤くなって動揺した。
「な、んで、……その名前……っ?!」
「“友達”なの」
アルコは何も知らないフリをして、ニッコリと微笑む。
(二人して、期待を裏切らない……いや、期待以上の 過剰な反応、ふふふ。)
確かあの時、ゾロにもした同じ質問を、彼女にしてみることにした。
「好きなの?」
「はっ?! いや、そんな訳……海賊ですよっ?!何言ってるん ───」
「嫌いなの?」
「なっ、好きじゃなかったら、きっ、嫌いなんですかねっ?! そ、そうなんですかっ?」
「私が聞いてるのに」
アルコは少し意地悪な笑みに切り替えてから、我慢できずにクスクスと笑った。
うらやましい
“純粋”で
純粋の、さらに上澄み みたいで
ひじをついていたアルコの ほほから、黒髪の束がハラリと落ちた。
たしぎはそれに みとれて、我に返った。
この人、ひょっとして
───── 海賊?
いや、まさか。
海軍本部(ココ)にいるってことは、海賊な訳ないか
キレイな黒髪
片腕だけの服
大きな楽器
どこかで会ったことある、かな……?