第4章 乗船【シャボンディ諸島】
男は帽子を脱いで、脇のデスクに置いた。黒髪に整った顔立ちが現れ、男への印象がまた変わった。
「あの ────」
「脱げ」
アルコは固まった。
ほほ の肉が下がるのを感じる。ということは、それまで自分は笑っていたのか。
なんてマヌケだ。
背負っている竪琴に意識を向ける。
今、やるしかない。ここで。
アルコは、接近戦や狭い場所でのテクニカルな戦闘が苦手だ。ミホークにいくら鍛えられようが、怒られようが、細かい技がなかなか上達しない。
この船は何mくらい潜ったのだろう。船が傷つけば、海水が侵入し自分も死ぬかも。
どう戦う ────
「ROOM…」
「わっ…?!」
妙な気配がした後、背負っていた竪琴の重さがなくなり、前方によろける。
─── 物の位置を入れ換える能力…。
武器を取り上げられた。竪琴は、男の立つ向こう側、部屋の奥にあるベッドに横たわっている。
「脱げ」
大海賊時代
女ひとり旅
ミホークと別れた時から、いつかこうなることは予想していたハズだ。むしろ、今までが幸運だった。
未熟な自分
それが自分
足掻(あが)こう