第22章 Riot Grrrls
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ボンドラを降りると、あちら側の街とずいぶん雰囲気が違っていたことにアルコは驚いた。ニューマリンフォードができてまだ間もない、ということもあってか、こちら側の街はあまり栄えていない。
観光客や商人達は通りすぎるだけで、みんな目的地への船に乗り込んでいく。街を行き交っているのは海兵や工事の作業員風の人が多く目立っていた。
いくつかの店は開いていたが、工事中、開発中の店も多い。
『“新世界”まんじゅう』とか売り出してにぎわうには、まだあと一年くらいかかりそうだ。
ヒナと一緒に渡船に乗り込み、海軍本部までついてきた。ローは誰か会いたい人、知りたい情報があるみたいだ。
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海軍本部
ニューマリンフォード
海軍は 半年ほど前、頂上戦争で激しく損傷した旧マリンフォードを、“新世界”側のココへ移設した。
大きな要塞はまだ新しく、白い壁がまぶしい。
本部としてすでに機能しているようだが、まだ新体制になってから日が浅く、所々工事中の区画もみられる。
振り返りもせず、建物内に歩みを進めるヒナを呼び止めるように、ローは声をかけた。
「何事もなくて助かった。礼を言う」
「ありがとうございました、ヒナさん」
「……仕事だもの」
クールに言い放つヒナだったが、どこか思うところがあるような表情をしている。