第22章 Riot Grrrls
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「到着しました。足元にお気をつけください」
頂上付近にボンドラは着港し、機械的な女性の声のアナウンスが流れた。
人々はボンドラを降りていく。
ローはアルコのフードの襟元を引っ張り さらに目深にさせ、一番最後にボンドラを降りた。
──── ここが
世界の中心を貫く
“赤い土の大陸(レッドライン)”
長く大きな階段を登る。
畏(おそ)れ ──── いや、恐怖すら感じる
崖を削り出して造られた階段は、“歴史”を感じさせる荘厳なものだった。
不自然に歪んだ歴史を。
ヒナの後に続いて階段を登りきる。
開けた視界の先には石だたみの広い歩道が続き、四角く大きな城のような建物、さらにその先には穏やかな街並みが続いているようだ。
──── ここが
世界の創造主の末裔達が暮らす場所
「お待ちしておりましたっ!」
歩道の脇から、海兵が敬礼をしながら声をあげた。
海兵の男の後ろには 2頭の馬がひく馬車が待ち構えていた。ツヤツヤに磨かれた木製の客車には、大きな4輪のホイールがついている。
「ご苦労様」
ヒナが手を軽くあげてねぎらいの言葉をかけた。
ローに続いて、アルコも馬車に近寄る。
白と栗色の2頭の馬は、穏やかで高貴な眼をしていた。普通の馬のようだが、よくみると2頭とも背中にはキノコほどの小さなサイズの“あるもの”が生えていた。
「ペガサスか…」
「いや、ビミョー………」
首をかしげているアルコ達にヒナは冷たい声をかける。
「さっさと乗ってよ、ヒナ億劫」