第22章 Riot Grrrls
アルコは竪琴をおろして、どかりとその場に座った。
「弾いてもいい?」
「期待してた」
アルコは、正直なその男に向かって笑った。男の口元もニッと笑っていた。
「亡くなったご兄弟は、どんな人? イメージして、弾くわ」
「────── “炎” 」
!!
亡くなった、炎の男
その兄弟 ──── それって
アルコは一呼吸おいてから弾き始めた。
ルフィをイメージしたあの曲
自由で孤高な旋律に
炎のような 情熱的なアレンジを加えて
演奏の途中、柵に手を置いて海を眺めている男を盗み見た。
ぱっちりとした目もとには、火傷(やけど)の跡と涙がみえて、アルコはすぐに再び弦に視線を戻した。
それに気づいたように、男は柵から距離をとり、アルコの後ろで演奏を聴いているようだった。
一定のスピードで上昇を続けるボンドラ
力強くも、優しい音色は、その場には留まらず、地上にポロポロと降り注ぐようだった。