第22章 Riot Grrrls
「万が一にも、面倒は避けたいからな」
ここまでレッドラインを越えるタイミングを待っていた最大の理由は、例の天竜人のことを考慮したのだった。
デルタ島で会った『ミチャエル聖』と呼ばれていた天竜人。
目をつけられたアルコは、ローとコビーの機転の利いた行動によって事なきを得たが、次に会ってしまった時にはどうなるかわからない。
ローは七武海の立場を利用し、天竜人のスケジュールを調べあげ、その天竜人が聖地マリージョアを不在にする期間を狙って、渡ることにしたのだ。
「さすがだね。
私が思いつくようなことは全部、ローが先に考えてるんだよね」
聖地マリージョア
世界貴族 天竜人が住む地
あの時は気丈に振る舞ったが、その後話題にすることも ためらってしまう程の恐怖を感じていた。
恐怖、というよりは“歪み”
得体の知れないものに対する、引力のような“歪み”を
「おれは『可能性』を考えているだけだ。
『感性』のようなものは……『音楽』に通ずるものがあるし、アルコのほうが長けてるだろ」
「そうかな…?」
なんだか誉められているように思ったアルコは嬉しそうにするが、実際は そう言われても『感性』を働かせてコトがうまく進んだという経験もないので、いまいち実感は湧いていなかった。
ピンときていない様子のアルコに、ローは助言をする。
「例えば…ひと目見ただけで コイツはヤバいヤツだな、と感じたことは ないか」
「あぁ………、いたね」
ひとりだけ
ミホークの居城で会った
“いやらしい”雰囲気の男