第22章 Riot Grrrls
頂上までは1時間程。
ほとんどの人は、地面が遠のいて代わり映えのなくなった景色に背を向け、室内に入っていく。
「ベポ達は…………」
「ベポ達は…………」
人がまばらになった甲板で、二人は同時に同じことを言った。
顔を見合わせて、同じ顔でニヤリと笑った。
自分達に、言葉はあまり必要ない。
「ようやく ここまで来たな」
「やっと、始まるね」
ローは、風を受けて はためくアルコの新しい服を見た。
──── アルコらしいな
覆われた片袖は、
コンプレックスやもろさ、それを抑える自制心を
素肌の片腕は、
はつらつとした自由さ、奔放さを
女らしくて、男らしい
強くて、もろい
大人びているようで、少女のよう
気高くて、時に下品
エロチックな 淑女
心と身体に両極の要素が混在するアルコを 絶妙に表し、引き立てている服だと思った。
ベポ達とともに北の海(ノースブルー)からグランドラインに入った時、いつか“新世界”に入る日が来るだろうとは考えていた。
まさかこんな風に
上からのルートで
女と二人で
──── まったく想定してなかった
ローは高くなった視界から、眼下に広がる“前半の海”を望んだ。
正面には青海に浮かぶ島が見える。薄茶の大地の島は旧マリンフォード。その近くにモジャモジャしている緑色はシャボンディ諸島のマングローブだろう。
この海で、麦わら屋、アルコと出会い、二人を救った。
──── 色々あったな
絶望していた頃の自分に教えてやりたい
『お前が壊したいと思ってる この世界は、なかなか悪くない』
『すべてを壊してしまうには、まだもったいない』
と