第22章 Riot Grrrls
「それに、あんたは女の子なんだから。『化粧』と『オシャレ』があんたの武器で、味方なんだから」
なんか………説得力あるな。
男に言われるより、女らしい女に言われるより、説得力ある。
店長は、歪みも弱みも美しさも、全部受け入れている、強い人にみえた。
「普段はオシャレやその強気な態度でいくらでも武装しちゃいなさい。それを脱ぐことができる『シェルター』があればいいんだから」
「ありがとう。てんちょ……」
店長はいつもみたいに「泣くな!」と言わず、優しく抱きしめてくれた。変わった香りがする腕の中で、さらに嬉しい言葉をくれた。
「ここもあんたのシェルターだからね」
抱きしめられた苦しい姿勢のまま、ウンウンとうなずくと、いきなりバシィッと背中を叩かれた。
「ほら、あんたの『専属シェルター』。迎えにきたわよ」
吹き抜けから下をのぞくとローが荷物を抱えて立っていた。
涙を拭いて、別れのハグとキスをしてから「いってきます」とらせん階段を駆け降りた。
自分の分の荷物を受け取り、もう一度振り返って手を降った。
「ローちゃんにも、『シェルター』が必要そうだから………お互いさまね」
店を後にする二人の背中に向かって、店長はひとりつぶやいた。