第22章 Riot Grrrls
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黒のカジュアルなトップスだった。
アシンメトリーな肩口。
左腕は長袖だが、右腕は袖がない。
右肩にはエスニック柄のヒラリとタックの入った布が、肩を覆っている。
右袖は別にあって、着脱可能なグローブだった。ピッタリとしたグローブを腋の下で固定することもできる造りだった。
ローが注文をつけて仕立ててもらった、傷やアザを隠すあのドレスを模したような普段着。
店長が、これからの旅で着れるようなものを、と作ってくれたようだ。
「ありがとう。ステキ………」
右腕の白いアザはもともと少なかったが、前回の治療でほとんどなくなった。
左腕には、まだゴッソリ アザが残っている。この服ならば、片腕だけを自然に、オシャレに隠すことができそうだ。
店長は呆れたような優しい笑顔で言った。
「ホントは、そんなに気にすることないんだけどね………。
まぁ、気にするなっていっても、気にするもんは気にするんだから、あんたみたいな繊細な人間は。
それは否定しないのよ」
『気にすることを否定しない』────
店長が新しい考え方をくれた。