第21章 in the silence
「起きろ。朝飯だ」
──────── やってしまった
重い頭をゆっくりと起こす。
外は再び朝だった。
ということは、時計2周分寝てしまったということだ。
ローは昨日も帰りが遅かったのかな
また長く寝ちゃったこと、バレていないかな
心を守るために必要なことだったなら、しょうがないことなのかな
フラフラと立ちあがり、顔を洗ってスツールに座る。
睡眠でいくらか吹っ切れた頭。
ローをみると、長く寝ていたことを咎める様子はなく、昨日の不機嫌さも感じられなかった。
「あれ、朝食………? 食べるの?
嫌、なんじゃないの」
ローは箸を取り上げた手を止め、固まった。それから少し考えて、フンッと鼻で笑うような息を吐いた。
「ああ、朝食が嫌なんじゃねェ」
「………………………」
「パンが嫌いなんだ」
・・・・・え
「ぶはっ……………!!
ふふふっ………………………
………はっはっはっはっはっはっ!!」
「笑うなよ」
笑いすぎて涙でにじんだテーブルには、昨日アルコが頼んだ白い皿にパンや卵の乗ったプレートではなく、四角くて黒いお盆にご飯と味噌汁などが乗った朝食が2つ並んでいた。