第21章 in the silence
今朝までいた安宿とうってかわって、キレイで豪華なホテルだった。
濃いブラウンのインテリアで統一された 落ち着いた雰囲気の部屋。寝室、リビング、簡易のキッチンまでひと続きになっていた。
キッチンからは 部屋に対して斜めにカウンターが伸びていて、脚の長い椅子が2つ。リビングには小さめのソファと、ソファと同じ素材の四角いスツールがL字に置かれている。
リビングとキッチンの全面には大きな窓。向かいのホテルの奥にはシャボン玉の観覧車の一部がゆっくりと回転している。
リビングから続く寝室には、大きなベッド。前のホテルの2つ分より大きそうだったが、ベッドは1つしかなかった。
「………………コレ、大丈夫なの?」
「金なら大丈夫だ」
「………………」
ローは荷物を降ろし、コーヒーを淹れてくれた。お礼を言わずに受け取ってソファで飲んでいると 腕を見せろ、と言われた。痛みなどを確認され「次の場所を治療する」と言われた。
今までにないハイペースの治療だが、安静にできる今の期間は都合がいいのだろう。島を移動する前にできるだけ終わらせたい、ということか。