第20章 宝物
「何か…………、悪いね」
ペンギンはアルコに謝罪した。
──── やっぱり、思った通り
ローはアルコに まともな……いや、きっと一切 愛情表現をしていない。
セックスん時ぐらい言うだろ、フツー
『好きだ』とか『かわいい』とか
嘘でも言うだろ
しかし、ペンギンの口から出てきた言葉は『謝罪』だった。ローへの『憤り』ではなく、アルコへの『謝罪』。
「それ、ペンギンが謝ることなの」
伏し目がちに顔をあげ、膝にアゴをのせたアルコは、ペンギンが自分でもツッコミたくなるようなことを、ツッコんだ。
「…ローは、ちょっとどっか欠落してるようなとこあるから。
おれらと出会う前に、何か相当キビしいことがあったんだと思う。
情けない話だけど、おれらでは力になってやれないみたいだから、………頼むよ」
アルコは その弁解から、ペンギンの誠実さとローとの付き合いの長さや信頼関係を感じた。ペンギンだけじゃない。シャチとベポも、きっと同じようなことを思っているんだろう。
ベポが以前言っていたローの“傷”のことだ。
それはきっと ────
「あの『恩人』がって話…?」
「んー…、まァ、それだね。
珀鉛病絡みではあると思うんだけど」
「そっか…。その恩人が珀鉛病で……」
「いや、それは違うだろ」
シャチが口を挟んだ。
「?
だって亡くなったって。
珀鉛病で…、じゃないの?」
「いや、珀鉛病だったのはキャプテンだよ」
────?!!!