第20章 宝物
ドォォォンッッッ!!!!!
部屋の外、会場空間で巨大なガス爆発のような音があがった。
バタンッッ!!!
同時に入り口の扉から、シャチが部屋に飛び込んで来た。会場へ開け放たれた扉からは、人々が逃げまどう悲鳴や足音が聞こえる。
「もうヤベェ! ズラかるぞ、ペンギン!!
……あ、君は…!?」
立ちつくして向き合うシャチとモネ。
((あの時の……))
『私が悪い女だったらどうするの?』
『んな訳ねェだろ。こんな美人が』
(喉が焼ける…!声が出せねェ。シャチ、その女が危険だ…!!)
「……っ!!! ……っっ……」
ペンギンは悶えながらも必死に訴えようとするが、うめき声すら出すことができない。熱くなった喉は まるで赤くなった炭のようで、息を吸い込み空気に触れる度に、焼けるような痛みと熱を持った。
「……今、ここにいると危険だ」
「うふふ…、私を 疑わないの?」
モネは身体をゆらりと動かしながら、流し目にシャチを見た。シャチは後ろ手でナイフを握る。サングラスの中のシャチの瞳は、モネとペンギンをさまよっていた。
(シャチ…、逃げろ。その女は……!!)