第20章 宝物
「今日のローは、一段とカッコいいもんね。目立ってもしょうがない」
(“カッコいい”とか………………
コイツも、何でもないことのように言うんだな)
ローはペンギンの煽(あお)りを思い出していた。
『きれいだ』
そう『素直に』言ってやれば、女は………
いや、コイツは喜ぶのか。
『おれ達が こんなに目立ってるのは、お前がきれいだから』
そんな当たり前のこと、言わなくても伝わればいいのに。
なァ、コラさん
──── いや、
おれもコラさんがしゃべらなかった時は、コラさんがおれのことを………おれ達子供のことを思ってくれてたなんて、わからなかったじゃねェか。
やっぱり言わねェとわからねェもんなのか。
「ねぇ、あっち。タダで酒が飲めるみたい。何か飲む?」
そう誘ってくるアルコに対して ローは結局何も言わず、腰に手を添えてエスコートした。