第20章 宝物
今回のローの目的は『知る』こと。新世界に挑む“鍵”を探すためだ。
作戦はこうだ。
この会場で何か怪しい取引や黒幕がいたらその情報を得る。具体的には『何か』が起こったら、それを見ている『誰か』をマークする。
黒幕である『誰か』をやっつけることは目的ではない。『誰か』を突き止めるだけ。
そこからどうやって“鍵”を引き出すかは、また次の段階の問題だ。
ペンギン、シャチと他2名のクルーは、すでに会場内に入っているハズだ。会場の怪しい人物や電伝虫のチェックをしている。
「深追いはするな」
ローは何度もクルー全員に言った。
『知る』ことが目的なので、何か問題や事件が起こっても『解決してはならない』。
そもそも、何も起こらないかもしれないのだ。
ベポとジャンバールは、“不測の事態”があったときのために会場の外で待機している。
“不測の事態”とは、海軍大将や天竜人レベルの事態のことで、そうなったら会場のイベント自体を中止せざるを得ない程、めちゃくちゃにひっかき回せ、というのが彼らの任務だ。
そんな訳で、アルコは今のところこの場で『何か』が起こるのを待っているだけ。ずっと緊張していてもしょうがないので、パーティーを楽しむことにした。
こんな素敵なドレスを着て、ローと二人でパーティーに来れるなんて。はしゃぐ訳にはいかないが、心が踊る。