第20章 宝物
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イベント当日
30番GR(グローブ)
イベント会場
2階奥 VIPルーム No.3
宝石取引と展示会が行われる会場は、大きなホールやパーティールームを有した施設だった。
施設の中でも一番大きなパーティールーム。赤いじゅうたんの敷き詰められた部屋は、500人は優に入るかと思われる広さの会場だった。天井は高く5つのシャンデリアが下げられ、空間を取り囲むように2階にはぐるりと通路が回遊している。
2階にあるVIPルームの一室。暗いままの部屋で、電伝虫が向けられた男はしゃべりだした。
「シュロロロロ………はじめまして。
非合法の“仲買人(ブローカー)”の方々。
本日、皆さんにご覧いただくのは確実に、美しく、獲物を仕留める薬『炎国(エンゴク)』!」
男の周りには、灰色がかった紫やピンクのガスが妖しく揺らめく。
「モネ、見せろ」
「はい、M(マスター)」
冷たい目をした女はメタリックピンクのジュラルミンケースを開けた。
中には宝石のような・キャンディのようなものが、ひとつひとつ大事そうに並べられていた。粒にはピンク色のマーブル模様が描かれ、男のまとっているガス同様妖しく揺らめく。
「試作品ではあるが………本日この会場にて実演してご覧にいれよう」