第19章 察知
「どれくらい、寝てないの?」
「……まぁ、1日半…、以上は」
「!! ごめん」
そっか。どうしよう。
起きるまでずっと居てくれたんだ。
どうしよう。嬉しい ────
枕に顔を埋め、にやけをこらえるが、枕からダイレクトにローの頭の匂いがして、笑いをこらえきれない。
「………ふふ………っふっふ………」
「お前…、危ねェぞ」
アルコは、意を決したように上半身を反らして起き上がった。
「弾くわ。寝れるように」
「やめろ。いいから。大人しくココにいろ」
後ろから抱きすくめられ、後頭部に顔を寄せられる。そっちこそ嗅いでるんじゃないか、とツッコミたくなるような大きな吐息。
何か、懐かしい。
ルフィとジンベエの治療で処置室をあけていた時。そう言えばあの時は、二人でセックスもせずにこの部屋でこうして寝ていた。
「おれは コレで、…十分、寝れる……」
心地よさそうな、大きな吐息。
本当に、すぐ寝そう。
吸って・吐いてを、1回
2回…………眠かったんだね
3回………ごめんね
4回……本当に寝た?
5回… もう、寝たよね
アルコは念のためあと5つ、ローの呼吸を数えた。十分にゆっくりになったそのリズムを確認してから、一番小さな声で言った。
「ロー…………、寝た?」
「………………………」
「ありがとう。………大好き」
「………………………っ」
アルコは手を伸ばして、もぞもぞと妖精の出てくる方の小さな本をたぐりよせ、そのままローの腕の中で読み始めた。