第19章 察知
深海の生き物に関する図鑑と妖精の出てくる小説を選んで、ベッドに入る。ぱらぱらと本をめくるアルコの横で、立てた肘に頭を乗せたローは、本の選択をみてツッコミを入れた。
「なんだその食い合わせ。胃もたれしそうだな」
「そうかな。あ、でもこれなんか ほんとに食べられそうだね」
グロテスクな深海の魚が、優しい色合いで描かれているページを指差す。
こんな近い距離で、セックスもなしで、なごやかな会話。
新鮮
嬉しい
あったかい
アルコはニコニコしながら頭を横に揺すり、本をめくる。
「……………子供かよ」
ローはアルコのアゴに手を添えて、横から唇にチュ、と置くようなキスをした。
少女のような顔で見つめ返すアルコ。
(何なんだ、コイツは ────)