第19章 察知
デルタ島で再び出会った“コビー”という海軍の男の情報を頼りに、船はシャボンディ諸島を目指していた。
シャボンディ諸島
ローがアルコやジャンバール、“麦わら”など“最悪の世代”と呼ばれるルーキー達と初めて出会った島。
この辺りの海図もあるし、記録指針(ログポース)との相対的な方角を割り出せば、一週間ほどの航海でたどり着けるハズだ。
シャボンディ諸島での一件から、半年ほどが経とうとしていた。
半年前
ローがオークションでアルコを買ったのは、ほんの気まぐれだった。なぜか懐かしい音色を奏でる、芯の強そうな、気取った、どこかあきらめと憂いのある、女。観衆の前で暴かれたドレスの下には、珀鉛病の白いアザ。
何なんだ、コイツは ────
その想いはその後、幾度となくローの心に現れた。
演奏をしている時の気丈さ、大胆な戦闘スタイル、セックスの時の言動…
すべての場面で『何なんだ、コイツは』とローの心を乱す。