第18章 それぞれの治療
「……どこでもいいよ、テキトーに」
意外な返事だった。
『女』の身体に、『死』を迫る白いアザ。
コイツに出会って珀鉛病を暴いたり、セックスをしたりする際、『男』で『子供』だった自分の場合とは、コンプレックスの度合いがこうまで違うものか、と驚いたものだ。
そのコンプレックスを覆い隠すように、より気丈に振る舞おうとするのだろう。
そのためコイツは時折、気品に溢れたような表情をする。最初こそ気取った女だと思ったが、なぜそうするのかという理由を知ってしまうとその強がりに切なさと頼もしさを同時に感じる。
いや、
おれの前ですらなぜそんなに気を張るんだ、とイラつきもする。
『どこでもいい テキトーに』
てっきり腕や足はやめて、できるだけ見えないところに、などど言うと思ったが。少し変化が出てきたということか。
ならば、おれがお前の身体に残したいと思うのは────
「コレにするぞ」
ローはアルコの服の上から、胸の谷間にむにゅりと指を埋めた。