第17章 合流
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アカルイデ島の港
ミホークは波止場でローを待ち受けていた。
平和なその島に似つかわしくない“覇気”を感じとったローは、クルー達に待機を命じ、ひとり波止場に降り立った。
世界最強の剣士
“鷹の目”ジュラキュール・ミホーク
『王下 七武海』という対等な立場になったとは言え、それは肩書きだけのもの。この男には、今の自分では到底敵いそうにない。
緊張感漂う波止場で、先に口を開いたのはミホークだった。
「礼を言う」
「…………まだ、治していない」
ローの冷静さに、ミホークは感心するように口の端を上げる。
「では 完治した時に、再び相見(あいまみ)えよう」
衣をひるがえし、自分の船に戻ろうとしたミホークに呼び止めるような声がかかる。
「連れていくぞ」
歩みを止めたミホーク。
アルコが望んでいるとは言え、珀鉛病の治療をしてもらえる彼女の命の恩人とは言え、未だ誰ともわからん小僧に、大事な“娘”をやると決めた訳でもない。
ミホークは試すように問いかける。
「どこまで」
立ち止まったミホークの背中を、ローは静かに歩いて追い越す。
「────」
ミホークは追い越しざまにローが放った言葉に、思わず不敵な笑みをこぼす。鋭い“鷹の目”をしたまま、ローの背中を見送った。