第17章 合流
「目覚めたか」
入れ替わるようにミホークが入ってきた。その背中には、黒にドぎついピンク色のラインが入った小さなザックを背負っていた。
「おじさま……ここは?」
「寝ていろ」
ゆっくりとベッドに戻り、頭に手をやる。
「お前は……、おれとの稽古の途中で倒れた。酷い熱だったのでこっちに連れてきた。それが3日前のこと。
…ここは海軍の施設だ。」
「そう………………ごめんなさい」
七武海の権限を使用したのだろう。
普通の病院に行かなかったのは、アルコの珀鉛病を考慮したのだということは明白だ。
ミホークは政府や海軍に借りを作ることを嫌う。そのことを知っているアルコは、申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
「謝る必要はない」
「………………ごめんなさい」
「…………………」
ミホークは、二度目の謝罪が別の意味を持つことを察し、ベッドサイドの椅子に足を組んで座り、アルコと向き合った。
「強くなりたいのは嘘じゃない。
でも、私は……大剣豪になりたい訳じゃない」
ミホークは“鷹の目つき”のまま、次の言葉を待った。
「今の私は、彼の……、
ローのために、少しでも強くなりたかった。
………………ごめんなさい」
どこまでも『女』の私を、おじさまは幻滅するかもしれない。でも正直に言わなければ。『弟子』である前に『家族』なのだから。本当の“娘”ではないけど、“娘”のように育ててもらった『家族』であることに違いはないのだから。
そして、これが
今の自分がたどり着いた答えなのだから。
一時の感情かもしれないけど、今の『素直』な気持ちからくる答えなのだから。
たとえミホークに幻滅されても、たとえローに受け入れてもらえなかったとしても、自分だけは否定せず受け入れてあげなければ。
それがきっと『呪い』に打ち勝つ、第一歩。