第13章 表と裏
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しばらくの歓談の後、踊り子の一団がステージに上がった。
ローは気もそぞろに ただ酒だけを呷(あお)っていたが、踊りの2曲目が終わった頃、後ろのカウンター席で いつの間にかアルコと豊満な女が一緒に飲んでいることに気がついた。
音楽の話で盛り上がっているようだ。
ほぼ水着姿の半裸の男が2人、彼女らに声をかけたことで、その盛り上がりは中断された。
アルコの口数がとたんに少なくなり、結局男二人と豊満な女は店を出ていった。
カウンターに残されたアルコの隣の空席。
その空席に何人かの男が順番にもたれ、声をかけるが、いくつか会話し男達は必ず去っていった。
「スゴくよかったよ、おねぇさん」
「ありがとう」
「ねぇ、一緒に飲まな ────」
「飲まない」
「どっか別の ────」
「行かない」
「ちょっとだけでも ────」
「ごめんね」
ローは見聞色の覇気よろしく、その会話を背中で聞いている。
ペンギンはそれを見て、ローを残しクルー達と店を出た。
ローはペンギンに、今朝勧誘された『プロ』の店の場所を、一応教えた。
「ここは、空いてるのか」
「もちろん」