第12章 a half one
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1億ベリーの賞金首“陽炎(かげろう)のガンマ”の正体は、6人の元・海賊団だった。その中のひとりに悪魔の実の能力者がいた。触れるものを周りの風景に合わせて着色できる能力らしい。さしずめ『ギタギタの実』の擬態人間といったところか。アジトの入り口も能力で隠されているだけで、島の裏側の森へ続いていた。
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ローは彼らを殺さず、能力で心臓を抜き取った。
「首…じゃないの?」
「首なんか汚ねェし、うるせェだろ」
確かに。心臓がキレイだとは思わないが、頭よりはマシかも。
「思わぬ収穫だったね。キャプテン、船に戻ろう。みんな心配してるかも」
「そうだな、お前らは歩いて帰れよ」
ローは能力で帰ろうとしているのか、ベポとアルコに身を寄せる。
「待て。………キッド」
そういえばアルコが襲われる前も、キラーはキッドに何かを促していた。
「……ああ……… ……いや…」
「 …… …… …… …」
繰り返されるまごつきに、ローはしびれを切らす。
「なんなんだ。鉱物とやらが欲しければ自分で入って探せ。潜水艦は…もういいだろ」
「帰ろう」
ローが能力を発動する直前、口を開いたのはキラーだった。
「…キッドが、失礼をしたそうだな。すまなかった」
まさかの謝罪。
それに驚き、ローは発動しかけた能力を引っ込める。
「え、私??」
「…もしかして、それが…目的? 鉱物も潜水艦も関係ないの?」
ベポもつぶらな目をさらに丸くしている。
「……お前は『一応、女』だからな。女を泣かすのは、おれの信念に反する」
アルコは、キッドの発言にいくつも引っかかるポイントがあり、ムッとする。
「泣いてないわよ」
「いや、泣いてたね」
「っていうか、あんたソレ謝ってないよね」
どちらも引きそうにない言い合いが始まった。