第12章 a half one
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元・海賊
“陽炎(かげろう)”のガンマのアジト
「おい、起きろ」
「寝てるヤツをヤッてもつまんねぇからな」
数人の下品な笑い声が響き、アルコは髪を引っ張られて頭を起こされる。気絶したフリも限界か。できるだけ時間稼ぎをする必要があった。
アルコは上半身を起こし、膝を立てて座る。
自分の身体を確認すると、暗闇に身体が透けて見えなくなるような感覚はなくなっているかわりに、グローブのままの手首には錠がはめられていた。
──── 6人か
いくつかのランプによって照らされたほんのり明るい洞窟。
明かりだけでなくテーブル、椅子も置かれ、細長い部屋のようになっている。酒樽や木箱が積み上げられ、雑然とした場所にアルコは転がされていた。
先ほどまでいた空間より空気が新鮮に感じる。
外に近いのだろう。
「妙な音楽が聞こえると思ったら…こっからしか入れねぇハズだろ。なんであんな奥にいたんだ」
「男があがってくるかも知れねぇから、ちゃんと見張っとけよ」
子分らしき男達に指示してアルコに近づいてきたのは、ひときわ屈強な男。
「おれ達が、何者かわかるか」
「まぁ……見当はついてます」
「じゃあ、話は早えな」
男はズボンを下ろし、ボロリと自身の男根を取り出してアルコの顔の前にさらす。
「咥えろ」