第12章 a half one
ランプに明かりをつけたベポ。
アルコの姿はないが、どこかから気配と声がする。
「え、見えない?! ちょっと、そこ触んないでよ!」
「おい女を、黙らせろ!!」
「わかった、黙る黙る」
「なんなんだ」
「おい?! 殺っていいのか」
「待て」
キッドとキラーを制し、様子を伺うロー。気配がする方向には何も見えない。ローにもわかるほどに、アルコの石鹸の香りがあたりに広がり、その気配と声が消えていく。
「まったくアイツは………」
「何人かいたね」
アルコが さらわれたというのに、なぜか落ち着いて分析しているローとベポに、二人は困惑するが キラーはすぐに察する。
「わざと……“囮”か。あの女、強いのか?」
「まぁ……、大丈夫だろ」
「でも、キャプテン! 武器置きっぱなしだよ」
ベポが指差した先には、アルコの竪琴が地面に取り残されている。
「素手でも強烈だよな、トラファルガー」
「………………」
ローとキッドは、お互いが見ていたアルコからの一撃を思い出していた。
「追うぞ、ベポ」
「アイアイ!! キャプテン」