第11章 プライド
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翌日
アルファ島の中心街
オープンカフェ
店先から張り出したアイボリーの布の屋根の下で、ローとアルコはコーヒーを飲みながら話をしていた。
あたたかな午後の日差し
周りからは、恋人同士の語らいにみえそうな二人だったが、会話の内容はその雰囲気からは程遠い、物騒なものだった。
「“億超え”はどうするの? そこまで手を出す?」
「…何人かは必要だろうな。知った顔は避けて……慎重にいかねェと」
「慎重にねぇ……どっかで まとめて殺ったほうがいいんじゃない?」
フルーツを運んできた店員が、ギョッとした顔をして慌てて下がっていく。その背中に「ありがと」と言ったアルコは、革のグローブのままオレンジを摘まんだ。
この島のログがたまるのは2ヶ月。
多くの海賊が足留めをくらうこともあってか、島には酒場や飲食店、遊興施設が発展している。
ローはこの島のログを取る気はないが、海賊と情報が集まる この島に しばらく滞在するつもりらしい。
アルコはオレンジをちゅーちゅーと吸いながら空を見ていた。
あぁ、穏やかな時間
開放的
地面、サイコー
久しぶりの上陸に、新鮮な食べ物。
アルコの気持ちは満たされていた。