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RUMBLE 【OP 原作沿い長編】

第1章 “麦わら”との冒険



元ドラム王国
ドラムロッキー山頂の城
“航海士”の病室





“航海士”の高熱は、ケスチアという有毒のダニに噛まれたことによるものだった。

治療は順調。高熱も下がったのだろう。  

“航海士”の安らかな寝顔。

その安らかさは、解熱だけでなく 彼女の竪琴の音によるものかもしれない。

彼女は、他に誰もいない病室のベッドサイドのイスに座り、ゆっくりとアルペジオを奏でている。

城内に響き渡るその音色は、冬島の冷たい空気をいっそう輝かせた。


8音で1フレーズのアルペジオが、3音目を伸ばしたままで止まった。


「ハッピーかい!?」

ドクトリーヌは気配を悟られたことを知り、そう声をかける。

「大丈夫そうで、本当によかった。どうもありがとうございました」

彼女は“航海士”を見つめたまま、ドクトリーヌに礼を言った。

「死にかけたが、死ななかったね。

ヒッヒッヒ!

で……


あんたのほうは どうするんだい?!」


彼女の息が止まる。首が固まってピクリとも動かせない。

「何の、ことですか?」

どうにか絞り出した平静な声。


「あたしゃ、医者だよ。

わからないとでも思ったかい?




こっちに来な。もののついでだ。

診るだけは診てやるよ」






部屋を出ていく2つの足音が遠のくのを確認してから“航海士”はゆっくり薄目を開けた。





─── そういうことか…

“航海士”の目には涙がにじむ。


この数ヶ月、共に笑い、汗をかき、時には血を流してきた。
『仲間』と呼ぶにふさわしい経験を共有してきたハズだ。
それでも彼女は、自分は『乗客』で『仲間』にはならないと言い続け、時々みんなから少しずつ距離をとる。


思えば、深い話は避けられてきた。

女の子同士なのにお風呂どころか、着替えすら一緒にした記憶はない。


彼女には、たくさんの恩があるし、彼女の音楽も大好きだ。


ひとりで何かと闘っていたんだ

つらいね

でも

話しては、くれなかったのね ───

“航海士”の涙の筋には、脈打つように次から次へと涙が流れた。


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