第7章 シンドリア
「文献で読んだのみなので間近で見たのは昨日が初めてなんです。」
「紅奏姫様はきっといい魔法使いに慣れますよ。こんなにルフ達が集まってきているんですもの。」
そう言うとヤムライハは何も無い空中に指をかざし、そっと撫でた。
「ルフ……というものがそこにいるのですか?」
カナがそう言うと、ヤムライハは一瞬驚いたように目を丸くしたが、すぐに笑顔になった。
「なんでもありません。さ、着替えを始めましょう。
お美しいからきっと似合いますよ!」
なんとも言えない違和感があるものの、カナにはまだそれを指摘するほどの勇気も度胸も無かった。